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自社でつくるからこそオリジナリティのある味に

ヤマエ食品のしょうゆは、こうじと大豆でもろみをつくり、そこから生揚げしょうゆをつくるところから始まります。生揚げしょうゆは搾って熱処理する前のもの。他社から仕入れるメーカーも多いのですが、現在の規模を自社でつくっているところは珍しいです。
南九州のしょうゆは、甘みのあるものが主流で、当社は、濃口、淡口、国産、丸大豆、再仕込みという基本となる5種類のしょうゆがあり、自社生産したアミノ酸液を加えてブレンドした混合しょうゆを販売しています。
原料となる生揚げしょうゆもアミノ液もどちらもつくっているからこそ、オリジナル配合で味が決められますし、自前ですべて生産加工するところに、当社の独自性や優位性が生まれます。ブレンドはJAS 規格に合わせて行っています。この規模でこの生産体制ができているところに、当社の強みがあります。一貫生産してきたからこそ、細かな味の調整とブレンドができます。
最近は商品開発はタレやソース、ドレッシングにシフトしていますが、基本となるみそやしょうゆを持ってるからこそ、お客様の要望に合わせた細かな味の再現に自信があります。
しょうゆは繊細なものです。生揚げしょうゆに火入れ際の温度でも味が変わります。温度を高くすると焦げ強くなりますし、逆に生に近いものは、酵母や乳酸菌が生きていて風味豊かですが、最近は2次加工品が増えている為菌数が少ないものが求められています。
また、当社は2024年10年に醤油ろ過工場を新設しました。しょうゆの仕上がりを決定づける重要過程が最新化になりました。そこから派生するドレッシングやたれ、ソースなども品質向上、工程の精度が向上させる設備が整いました。
味への追求は、これからも時代のニーズに合わせて変えていきます。その変化に対応できる技術力が、ヤマエしょうゆの一番の強みです。

南九州の伝統的な味わいを大切にした味噌作り
南九州は、「麦みそ・多こうじ」という関西や関東とも異なる独特のみそ文化を育んできました。
長年にわたり、地域の嗜好に合わせてみその味を調整してきたからこそ、現代まで受け入れられ続けていると自負しています。みそづくりにおいて、材料は非常に重要です。当社では、カナダ産の白目大豆とオーストラリア産の大麦に加え、国産のはだか麦や都城産の大豆も使用し、年間を通じて安定したみそ生産を行っています。
製造するみそは、米みそ・麦みそ・合わせみその3種類です。現在は合わせみそが主流ですが、昭和60年頃までは麦みそが主体でした。しかし、スーパーの普及などにより地域の消費者の味覚が変化し、麦みそと米みそを組み合わせた合わせみそが主流となりました。
当社の合わせみその配合は、伝統的な味わいを大切にしながら、麦7割・米3割の割合でブレンドしています。もともと麦みそが主流だった背景を考慮し、麦の割合を多めにした甘口系のみそに仕上げています。
南九州のみそは、こうじの甘みも重要な要素です。こうじづくりはみその味に大きく影響を与えるため、でんぷんやタンパク質分解酵素が豊富なこうじを作ることを意識しています。
一般的に、みそは熟成させるものというイメージがありますが、この地域では昔から発酵の途中で抜き出した、こうじの香りが残る熟成しすぎていないみそが好まれてきました。そのため、当社のみそも発酵途中で袋詰めし、出荷しています。
発酵途中でみそを抜き出す作業は非常に繊細であり、発酵の進行具合を見極めることが味に大きく影響します。そのため、熟練の技術をもつ職人が丁寧に生産を行っています。
また、当社の開発力はみそづくりにも活かされています。昭和50年頃には、九州でいち早くだし入りみその製造を開始し、昭和51年には無添加みその販売も開始しました。今後は、減塩や液状タイプ、DHA配合などの機能性を持つ商品の開発にも挑戦したいと考えています。
伝統に裏付けられた技術と経験の蓄積があるからこそ、新たな商品への挑戦を恐れない。それがヤマエのみそづくりです。